腰痛の危険信号を見逃さないための危険度チェック

From:田中晃信
@Physio Lab.滋賀オフィス

放置してはいけない体の症状って何だかわかりますか?
この先を読む前に少し考えて見て下さい。

何だかわかりましたか?
そう!それは、、、腰痛です。

「よくある腰痛だ」と思っているところに危険が潜んでいることがあります。
そこで、今日はこんな状態なら一度病院へという内容をお伝えしようと思います。
不安になりたくない!と思ったらこのページを閉じてもらって結構です。

そんな腰痛について、簡単に現状から!

日本が抱える国民病

腰痛ってどれくらいの人がいるのかを厚生労働省や東京大学がまとめたデータでは、

  • 国民生活基礎調査では国民10人に1人以上が腰痛
  • 東大の調査では4人に1人が腰痛
  • 人口に換算すると約3,000万人以上の人が腰痛

と言われています。これが国民病と言われる由縁です。腰痛の中には色々な痛みの種類があります。急に動けなくなる腰痛や知らないうちに痛くなって改善しにくい腰痛まで幅広い症状があります。

腰痛の原因は何なのか?

腰痛といっても、腰自体の問題から脳にまであるゆる場所が関係しています。ただ、腰が痛いだけではないのが腰痛の原因と言っていいでしょう。

大きくわけると脊椎由来、神経由来、内臓由来、血管由来、心因性由来にわけることができます(表1)

表1

『腰痛診療ガイドライン2012』では腰痛の85%は非特異的腰痛と呼ばれ、原因がはっきりしない腰痛と言われています。足への症状がない腰痛の場合は病理解剖学的な問題を見つけることが難しいとされています。

残りの15%が原因を特定できる特異的腰痛であり、その中にはがん、感染症、外傷が含まれています。

危険度チェック

それでは、どんな時に危険があるのか?どんなものが危険なのか?を参考までに。

腰痛危険度チェック
No1安静にしていても痛い
No2.痛くてひどく歪んでしまう
No3.しびれや痛みで長く動けない
No4.動いていると痛みが出だす
No5.動きはじめだけ痛い
No6.痛みなし

これはあくまでも参考にしてください。
No4より上では一度病院での検査をしてみてはいかがでしょうか?検査をした上で問題が見つからない場合は画像にはうつらない原因かもしれません。

危険信号を見逃すな

危険信号というのは、がんや感染、骨折などの疑いが隠れている可能性がある場合の状態を指します。55歳以上で活動や時間に関係のない腰痛、胸部痛、がん、ステロイド治療、栄養不良、体重減少、急性の筋力低下、おしっこがしたいのに出せない、背骨の変形、発熱といった状態が複数ある場合は必ず病院に行き検査をして下さい。

画像にうつらない問題

腰痛の中で一番多いのが画像にうつらないことです。画像では問題なしかそれほどひどくない状態ということもあります。けれど痛みがある場合はどんな問題があるのか!?

  1. 関節機能障害
  2. 筋筋膜性腰痛
  3. 心因性腰痛

関節機能障害

割合が一番多いのが関節による問題です。腰には仙腸関節や腰仙関節、椎間関節という関節が存在します。こういった関節のズレによる問題がおこることで痛みを起こします。関節機能障害とは、病理的変化がないにも関わらず痛みを引き起こす状態とされています。この関節機能障害は腰などの小さな関節でストレスのかかりやすいところに起こるという特徴があります。

筋筋膜性腰痛

筋筋膜性腰痛とは、スポーツなどの活動によって筋・筋膜に負担がかかり損傷してしまうことによる腰痛になります。筋膜は全身を包む一枚の袋のようになっています。この筋膜は皮膚の下から筋肉内にまで入り込んでいます。皮膚の下から浅筋膜、深筋膜。筋の周りを筋外膜、筋の束を包む筋周膜、筋線維を包む筋内膜からなります。足への症状はなく、画像上でも器質的な変化が見られない状態になります。

③心因性腰痛

心配事やストレスが多いと自律神経の乱れを引き起こします。血管をはじめ内臓にまで悪影響となってしまいます。胃潰瘍や十二指腸潰瘍、自律神経失調症といったことが生じる可能性があったり、暴飲暴食や喫煙量の増加など生活習慣に変化を起こします。

腰痛とストレスは密接な関係があり、慢性腰痛に移行してしまう原因とも考えられています。

まとめ

「よくある腰痛だ」と思っているところにも危険は潜んでいます。原因が画像に見つからない腰痛は特に放置しないようにしましょう!改善できる可能性は十分にあります。痛い期間は長くなればなるほど改善しにくくなっていきます。あと、ストレスにも負けないように悩みを一つでも減らして下さい。

長文お付き合いいただきありがとうございましたー!
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