膝痛オペ後のよくある間違い

From:田中晃信

@Physio Lab.滋賀オフィス

 

膝痛で変形がひどく手術をした方はこんな経験があると思います。
それは、手術後に筋力トレーニングをしないと筋肉が痩せてしまうから・・・

重りをつけて膝を伸ばす筋トレをしたり、スクワットでで太ももを鍛える運動

ゴムバンド(セラピーバンド)で硬さを変えて筋トレ歩き方の指導を受ける。

なんて経験があるはずです。

 

実際に病院のリハビリテーション室でよく見かける光景になります。

 

これは、正しいのかと疑問に思ったことはないですか?
確かし、ずっと寝たきりになると病に伏せるなんて言われたりもします。

筋肉が痩せてしまうというのは有名ですよね。

 

ケガ痛みがないのであれば、こういったトレーニングは予防効果につながることは間違い無いです。

 

しかし、手術という状態を考えてみて下さい。

手術はもちろん、侵襲は出来る限り小さく治りやすくは考えてされていることだと思います。
しかし、手術で皮膚や筋肉を切ることはケガと一緒になります。

一昔前よりも、膝の手術で切る大きさは小さくなったと思います。

このように手術や医療措置などで生体を傷付けることも医学的に侵襲と呼びます。
侵襲というのは体が一定のバランスを保つ力を乱す刺激になります。

どんなものかというと、手術や外傷、骨折、感染症、熱傷などがあります。

手術をするだけで、人間の体はエネルギーを使い体の修復に努めていきます。
もちろん自分では知らないうちに・・・

そう言えば、臨床の時もそうでしたが、体の調子って良くなってから気付きますよね。
その場で回復してる!って気が付かないですもんね。

 

この体の修復時に使われるのが筋肉から供給されるアミノ酸です。
アミノ酸は合体してタンパク質になります。

手術が大きくなればなるほど、筋肉から供給されるアミノ酸により栄養情態が傾いてしまいます。

この状態でいくら頑張っても栄養がないので筋肉は育ってくれません。
むしろ、無いエネルギーからさらに筋肉を使うことでエネルギー不足を起こしてしまいます。

 

もちろんタンパク質を作る働きもありますが、手術後は分解される方が強く起こります。ですので、身体機能の低下を来してしまうんです。

このため、手術後から積極的な筋力トレーニングというのは大きな間違いになります。
知らずに、やっている理学療法士は危険です。けれどいっぱいいます。

患者さんはわかりませんよ!

 

手術を検討している方は、これを知って自分の体を守るすべの一つにしてみてはいかがでしょうか?

 

もし、悩んでいるのであればお力になれるかもしれません。ご相談あれ!

P.S.筋肉は体重の約50%を占めるエネルギーの貯蔵庫です!体重は栄養状態として大切な指標ですが、脂肪が増えることでも体重が維持されてしまいます。筋肉が痩せてしまっていないか、見落としは禁物です!

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