産後の運動と腰痛改善
From:田中晃信
@Physio Lab.滋賀オフィス
今日のテーマは『産後の運動と腰痛改善』です。
産後の腰痛で悩む方は多いと思います。
若い女性は骨盤矯正というのを良く聞くのではないでしょうか?
妊娠をすると骨盤周囲の組織や靭帯は緩んでいきます。
そして、骨盤にある恥骨結合、仙腸関節などの関節も緩みます。
それだけでく、お腹側の筋肉や骨盤の深いところにある骨盤底筋も緩んでいきます。
出産に向けて体が勝手に整えてくれているのです。
子宮の高さも大きく変わってきます。
およそ妊娠6ヶ月でおへその高さに子宮の上端が位置してきます。
これにより、前方への重みで体が倒れないように、腰の関節は前に反ります。
カチッと関節が反り変えると、関節が安定する位置になってくれます。
ただし、この関節が安定する位置に長時間さらされると機能障害を引き起こしてしまいます。
そのため、腰痛が出現してしまうとされています。
妊娠中も軽い運動が勧められます。
寝たままの姿勢で、両膝を立て腹筋とお尻の筋肉を軽く収縮させて骨盤を床に押し付ける運動と少しお尻を持ち上げる運動を3回繰り返すだけでも骨盤にある関節を動かすことができます。
この運動は胎児が大きくなるとできなくなります。
産後に腰痛になるのは2パターンあります。
一つは、
分娩直後に出現する激しい腰痛
もう一つは、
数日、あるいは数週間経過して発生する軽度の腰痛
の2パターンです。
前者の場合は、急性単純性仙腸関節炎になります。
これは、関節機能障害を合併しているケースが多くあります。
痛みは2〜3ヶ月で改善するとされていますが、時には再発を繰り返してしまう人もいます。
後者の場合は、関節機能障害のみになります。
関節の機能障害を改善することで、痛みの改善が短い期間ないし即座に改善することがあります。
痛みの改善には、関節の動きの改善をしていくことが望ましいです。
産後の運動には、医学的に次のような目的があります
- 静脈血の滞りを予防
- 腹筋と骨盤底筋の張力の改善
- 肺の機能を維持
- 足の痛みの予防
- 姿勢の改善
注意してほしいのが、この目的の中には腰痛改善は含まれていないということです。
痛みが出ている場合は、痛みを我慢して運動をすることで悪化を助長してしまいます。
痛みのない範囲で行うことが望ましいで雨s。
エクササイズを通して血栓の予防や筋の張力の改善、心肺機能の維持などが望めます。
産後、立ったり歩いたりする時間が長くなるために足の痛みの予防にもつながるそうです。
ただし、産後は産道の損傷などのため、正しい運動が行えなくなります。そのため、産前から運動をして体の使い方を学んでおくことが大切となります。痛みのない範囲で運動を開始していきましょう。
P.S.筋の張力を改善するためのトレーニングは退院後徐々に開始していくことがオススメです。
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