その腰痛・しびれは本当に神経から?
From:田中晃信
@Physio Lab.滋賀オフィス
今日のテーマは『その腰痛・しびれは本当に神経から?』です。
腰痛の定義の中に両側、または両下肢に放散する痛みを伴う場合も、伴わない場合があるとされています。
よく腰痛と一緒に足のしびれを訴える方がおられます。
病院では腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症という疾患名が付いて、それに伴うしびれと判断されることがあります。
今日は少し、解剖学的な話なのですが、できる限りわかりやすくお伝えしていきますので最後まで読んで下さい!
背骨の中に脊髄が通る道を椎孔と呼びます。腰の骨一つ一つに穴が空いていてそこがトンネルのように連なっています。
腰の骨では、このトンネルには血管や脊髄神経が通るのですが、通り道には十分な広さがあると言われています。
Dommisse (研究者?解剖学者?)の報告によれば、1番目の腰の骨の神経の太さは約10mmであり、トンネルの広さ前後で約16mm、横幅は約21mmあるとされています。
2・3・4・5番目の腰に下がるにつれ平坦で横幅はさらに大きくなっていきます。
背骨が前に倒れるとトンネルの広さが10%増え、後ろに反り返ると10%減るとされています。
ここまでは背骨にある脊髄の通るトンネルの話です。
今度は、脊髄から枝分かれして背骨の横から出てくる神経を神経根と呼びます。
この背骨の横にある小さなトンネルは、2つの背骨が組み合わさって1つのトンネルを作っています。
この穴を椎間孔と呼びます。
ここで神経を圧迫していると説明されることもあると思います。
この椎間孔に関しては、背骨が前に倒れると30%面積が増え、反り返ると20%減少すると言われています。
このように運動によって面積が変わるのですが、横のトンネルと神経の間の比率は大きいままとなっています。
この横のトンネルで神経を圧迫しているのかを408人の方を検査しました。そのうち、横のトンネルで圧迫していたとされたのは4人しかいなかったということが確認されています。
神経が圧迫されているからしびれが出ていると説明され、圧迫をとる手術をしてもしびれが残るというケースは非常に多くあることです。
トンネルの中にはある程度のゆとりがあるにも関わらず、しびれが出ているのは疑問に思います。
本当に、脊髄が真横にズレた人は下半身の感覚が全くありませんでした。しびれるということはありませんでした。
この場合、神経は切れてしまっていますが、、、
しびれを起こす原因の一つに関節機能障害があります。しびれは一回の治療でなくなるということは難しいですが、関節の機能の改善に合わせてしびれが改善していくということがあります。
P.S.神経の領域に沿ったしびれではない場合は、関節機能障害によるしびれによるものです。
神経領域に沿ったしびれなのかどうかをチェックしてみてはいかがでしょうか?
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